先生からのメッセージ

関節リウマチで知っておきたい日常生活の工夫や注意点

  • 医療法人メディカルビットバレー エールホームクリニック長岡
  • 院長
Tamura Maasa
田村 真麻先生

関節に負担をかけない工夫を

 関節リウマチでは、わずかな無理が症状を悪化させてしまいます。日常生活では関節に負担をかけないよう心がけましょう。

 関節リウマチは、家事を担うことの多い女性に多い病気ですが、家事では関節に負担をかける重いものを持つ機会がよくあります。フライパンなどの調理器具は軽いものに変えることをお勧めします。買い物袋などの重い荷物は「腕で支える、肩にかける、または背負う」といった関節に負荷のかからない持ち方を工夫してください。関節リウマチの好発部位である手首は特によく使う箇所です。手首だけで重いものを持たないように注意しましょう。当院のある新潟県のように冬に雪が多い地域では、雪かきにも要注意です。長時間の草むしりや農作業も良くありません。

 炎症がある時に無理に関節を使うと関節リウマチが悪化することがあります。関節に負担がかかる作業はご家族や周囲の方にサポートを頼み、関節を守る工夫をしていきましょう。

 とはいえ、全く動かないのも良くありません。筋力や関節の動きの維持は大事ですから、適度な運動は行っていただきたいと思います。

田村 真麻先生

腫れや痛みの原因は関節エコーで確認

 患者さんに痛みがなくても、視診・触診で腫れが見られる時は、かなりの炎症が隠れていることが多いものです。逆に、腫れていなくても痛みが出ることもあります。このような場合、関節エコーを用いれば炎症の有無を確認できます。患者さんと一緒に画像を確認できるので、治療を強化すべきか検討する際に一緒に考えていただく助けにもなっています。

 関節エコーは、関節リウマチの診断にも活用できます。ごく早期の関節リウマチを診断することも可能ですし、また、変形性関節症や更年期の関節障害、乾癬性関節炎など、関節リウマチと症状が似ている疾患との鑑別にも有用です。

サプリメント服用の際は主治医に確認を

 患者さんの中には、ご自身の健康のためにサプリメントを服用される方もおられると思います。しかし、一部のサプリメントは肝機能低下の原因となることがあります。関節リウマチ治療薬と飲み合わせが悪いサプリメントも存在します。サプリメントは健康食品というより薬と同じように考え、服用している場合、あるいは服用を考えている場合は、主治医に飲み合わせなどを確認することをお勧めします。

体の不調は感染症のサインであることも

 関節リウマチ治療では、免疫力を抑制する薬が処方されます。このため感染症にかかりやすくなったり、悪化しやすくなります。感染症対策としては「うがい、手洗い、ワクチン」の予防策は基本ですが、さらに気を付けていただきたいのはご自身の体調です。食欲がない、倦怠感が強くて起きられないといった「不調」は感染症のサインである可能性があります。感染症は発熱を伴うことが多いですが、発熱しにくくなっている場合もあるので、熱がなくても体調不良を感じたら、早めに主治医に連絡したり、かかりつけ医を受診していただきたいと思います。

田村 真麻先生
田村 真麻先生

田村 真麻

2004年横浜市立大学医学部を卒業、同大学附属2病院で初期研修医。2006年横浜南共済病院膠原病リウマチ内科後期研修医。2007年横浜市立大学附属病院リウマチ血液感染症内科後期研修医、診療指導医を務める。2011年横浜市立大学大学院医学研究科博士課程を修了し、同大学附属病院リウマチ血液感染症内科助教となる。2016年長岡赤十字病院総合診療科・リウマチ科副部長。2021年エールホームクリニック内科勤務。2023年より現職。

医療法人メディカルビットバレー エールホームクリニック長岡

病床数:なし
所在地:新潟県長岡市坂之上町2丁目3番地20 米百俵プレイス北館1F

取材:2025年

※所属および掲載内容は、取材当時のものです。

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